気候風土適応住宅

 省エネ法により、2025年から住宅・建築物を高気密・高断熱にしなければなりません。それでは、風通しや開放的なつくりの日本の建築異文化が廃れてしまうという観点から、「気候風土適応住宅」制度が生まれました。
 国は、気候風土適応住宅を、「省エネ法上に位置付けられている伝統的木造住宅の意義は、通風、日射の制御や活用など、地域の気候風土文化を踏まえた工夫により優れた居住環境の確保を図るものであって、我が国の歴史、気候風土に根ざした木造文化の伝承、地域の観光資源の観点からも次世代に継承していく必要がある」と定義しています。
 法的には告示786号で法制化されていて、1項では土壁仕様・落とし板壁仕様です。2項は、県ごとに仕様は違います。熊本県では、次のいずれかに該当し、床材に無垢板を使えば「熊本の気候風土適応住宅」として認めています。
 *石場建てであること
 *くまもと型伝統構法による木造建築物であること
 *構造材に用いる木材は熊本県産材とし、墨付け及び手刻みによる加工を行い、かつ伝統的な継手仕口を用いたものであること。
 *貫工法であること
 *床下が開放的であること

■気候風土適応住宅の図解

「内|外」タイプ(外皮性能型)「内⇆外」タイプ(気候風土適応住宅)
大壁づくりが主土塗り真壁づくりなど
建具工業製品の高性能なサッシ地場産の木製建具
開口部窓は小さくなりがち南面等に大きな開口
建材木質系、工業系建材を多用無垢の地場産材、土や紙など
断熱材性能の高い化学系木質繊維由来など、自然素材
冷暖房高性能機器で空調陽射しや風を活用+薪ストーブなども
出典:職人がつくる木の家ネットHPより

 

 

 
川尻六工匠(かわしりろっこうしょう)

 


■気候風土適応住宅先導事業採択実例
農林家の家
風の通り路
標高2メートルの家

■熊本の気候風土を考える
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