転勤族のYさんは落ち着く場所として根子岳が見える高森の土地を選ばれた。北側は田んぼで道路がないので家が建つことはない。この根子岳をどの部屋からどう見えるかが設計の最大のテーマだった。浴室・書斎・座敷・食堂から見えるようにした。窓枠が額縁になるように1本引きと引き分け窓とし、近くに木を1本植えると更に遠近感が強調される。

 南の大開口の窓から風が北の窓へと流れていく。玄関から北の勝手口へと続き途中に味噌部屋がある。味噌部屋とは冷暗な食品貯蔵所のことで田舎には必ずあった。冷蔵庫が大型し、近くにスーパーが出来、貯蔵食や加工食をしなくなった。しかし、食品偽装が増え、食の安全は自分で確保しなければならない時代となった。又、冷蔵庫を大型化しないためにも味噌部屋はこれから増えていくだろう。
 
     
建築地:阿蘇郡南阿蘇村
土地面積 438u
延面積:102.151u(31坪)

2009年11月竣工

設計:古川保・古川亮
施工:ユートホーム 棟梁:田中幸則