K様邸 
建築地:上天草市  
竣工2008年5月 
土地面積1000u 
述べ面積146u(44.1坪)
設計:古川保・古川亮  
施工:ユートホーム 棟梁:汐見一久
 
 70年前、京都の大工が天草まで来て建てたという住宅である。京都は台風や地震が少ないので柱が細い数寄屋建築が発達したのだろう。梁の掛け方は簡素で構造的には非常に弱い建物だった。松島では70年間大きな地震はなかったし、台風も平屋であったため被害は少なく、これまで存続したのだろう。普通に考えれば解体して新築である。しかしKさんは住み慣れた家を解体処分するのは勿体ないし、思い出深い家を再生して住みたいという意思だった。
 構造は変えずに、間取りは現在の生活に合わせ、大幅に変更した。2.5間あった床の間を半分にしたため、違い棚と地袋は玄関に移した。床の間風の玄関であれば、玄関でお客様を応対しても失礼にならないと考え、玄関から座敷の動線を切断した。そのスペースが台所、食堂となり、南から北へ風の通り道が確保できた。
 大工工事半ば、近所で新築が2軒始まったがいずれにも追い越された。最近の住宅建築はあまりにも早い。あれよあれよと言う間に完成し引き渡しが行われた。そんなに急がなくても良いだろうに。